行列のできる法律相談 市役所編

行列のできる法律相談 市役所編

市役所での法律相談がありました。

利用する方は無料ですし、市役所で行われるという便利さと安心感もあるので、だいたい毎回みっちり詰まっています。市役所での法律相談は一人20分。込み入った話を解きほぐして聞き取り、法的には多様な切り口があるところを的確に絞り込んで、なるべく分かりやすくアドバイスする。それを次々にこなす。率直に言ってたいへんなのですが、うまく対応できて相談者が喜んでくれたときは、やはり心が充実します。

市役所に着いて担当の方にご挨拶すると、六法などが容易された専用の部屋に通されました。広い空間に机がドーンと置かれていて、私の名前が書かれたプレートがちょこんと置いてあります。

全枠埋まっているだろうなと予想しながら、「今日は相談者は何人来られますか?」と係の人にお聞きすると、優しい笑顔で「16人です。一人20分なのでよろしくお願いします」。「16人!!、16人ですか!?」〈何かの間違いにちがいない。5時間20分ぶっ通しで法律相談をする。すりつぶされてしまう。〉

実はすぐ隣も法律相談の部屋で、二人の弁護士で16人の相談者を担当する、ということが後で分かりました。最終的には、ラスト一人の相談者がキャンセルされたようなので、意外にあっという間に終わってしまいました。

《廣井》

接見はやはり

警察署で被疑者に接見してきました。逮捕されると、警察署内の留置施設と呼ばれる場所に入れられてしまうことがあります。そこに弁護士が会いにいくことを接見といいます。つまり面会しに行くのです。

さて、今回行った警察署の接見の部屋が、とにかく狭かったのです。もちろん部屋の大きさを測りに行ったわけではないのでじっくり眺めまわした訳でもなく、本当にどれくらいの広狭だったのかは感覚的な話でしかないのですが。

被疑者とこちらの間には透明なアクリル板(本当にあの素材がアクリル板なのか、確かめたことはありません)で区切られて、声だけは通るように工夫されています。しかし、それでもどうしても声が届きにくいし、相手の声も聞き取りにくいです。

この小さな部屋で、透明な仕切りを間に相対(あいたい)して、大きな声を出しながら、お互い「え?」と聞き返しながらやり取りしている姿は、俯瞰してみるとなんだかシュールな気がしました。

《廣井》

今どきの裁判風景 Web会議

先日、愛知県内の裁判所で行っていた訴訟事件が終わりました。

和解で終わったのですが、依頼者にとってもよい終わり方であり、またよい和解内容であったなと思っています。自分なりにも満足しています。

さてこの裁判は、私の事務所から近い名古屋の本庁の裁判所ではなく支部の裁判所であったため、行くとしたら少し時間がかかりました。原告にも被告にも代理人の弁護士がついていたため、裁判所はWeb会議システムで期日を進めてくれました。記録もかなりの分量がある事件だったので、持ち運ぶ必要がなく助かりました。

数年前、東京地裁での訴訟事件のときは、期日のたびに新幹線を使って出張し霞が関に行っていたことを思えば隔世の感を覚えます。キャリーケースに大量の書類を詰め込んで、霞が関の地下鉄の階段を昇っていたことを思い出しました。

Web会議の利点は多くありますが、やはり期日でのコミュニケーションには難点もあると感じます。裁判官や相手方代理人の言葉だけではない雰囲気や姿勢みたいなものを、こちらがしっかりとつかみ取る努力がより一層求められるとなと思った次第です。

《廣井》

弁護士に依頼するメリット

この記事に興味を持っていただき,ありがとうございます。

さて,弁護士に依頼するメリットは何でしょうか。
今回は,弁護士に依頼するメリットを,「安心感の芽生え」「法的解決への前進」という二つの視点から,お話したいと思います。

*この記事は,主に個人のお客様に向けた内容となっています。企業のお客様に向けては,後日,別の記事をアップさせていただく予定です。

1 安心感の芽生え
(1)事態の整理と理解
法的問題は複雑な事情が絡み合っていることも多く,トラブルに直面するご本人も事態をよく理解できず,不安やイライラを募らせることがあります。

そうしたときに,いろいろな案件を取り扱ってきた経験をもとに,事態をしっかりと整理し,理解しやすくご本人に説明する弁護士がいると,安心感が芽生えてきます。自分を取り巻いている問題,自分を悩ませている問題,その実態は一体なんなのか。それを冷静に理解することが,安心感を作る基礎になります。

まず,心の安定を取り戻すことが,非常に大切なことであると思います。

(2)懸念の共有
問題を一人で抱え込んでしまいますと,悪い想像ばかりが頭に浮かぶ傾向があります。

そんなときは,問題をほかの人に話すだけで,心に少しだけスペースができます。懸念を誰かと共有すると,それだけで,一歩を踏み出す余地がでてきます。

懸念を共有する相手を弁護士とする,ということは,少なくとも有力な選択肢だと言えると思います。

2 法的解決への前進
(1)知識を得る
弁護士は,当然のことながら,法律に基づいて事案に取り組み,その解決を目指して仕事に取り組むことが職務です。

法的な知識というのは,やはり,どうしても膨大で複雑です。必ずしも,インターネットで検索して,その法的知識で解決がつくような問題ばかりではありません。

そこで,弁護士に依頼すると,ご本人の問題に即して,ポイントを踏まえた法的知識を得ることができます。

(2)手続をとる
弁護士は,法律を使いこなす様々な「やり方」,「場(舞台,土俵)」を知っています。

典型的には,いわゆる「裁判(訴訟)」を起こす,という手段ですが,裁判所を利用するそのほかの手続,ADR(裁判外の紛争解決手続),(電子)内容証明郵便の有効な使い方,警察や監督官庁との連携の仕方,他の弁護士や専門家(司法書士,税理士,土地家屋調査士など)との協力など,複数の「やり方」「場」を組み合わせ,事案の解決に取り組みます。

こうして,弁護士に依頼することで,法的な解決に向け前進していきます。

以上,弁護士に依頼するメリットを,「安心感の芽生え」と「法的解決への前進」の二点にわたって,お話させていただきました。

最後までお読みいただき,ありがとうございました。